金沢文芸館

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文芸館だより(ブログ)

文芸館だより H24年度

1月19日(土)■第3回短歌入門講座 

講師:坂本 朝子

第3回、短歌入門講座が開催されました。

今回は最後の講座になり、ミニ歌会が行われました。お題は紅葉、枯葉、落ち葉で受講生みなさんに提出してもらい、良いと思う歌3首を投票し、得点を集計、そして15人、歌の講評やアドバイス等がありました。

紅葉や落ち葉の句の他に、秋山の歌、スポーツの秋の歌、枯木橋の歌と様々な歌が集まり、先生は1人ずつに、歌のことや、作った思いなどを聞きながら、意見交換をされました。先生のアドバイスは言葉を文語体に変えたり、旧仮名遣いにすることで、歌の格が上がったり、ひらがなから漢字にかえることで、歌のイメージがとらえやすくなったり、とても分かりやすい説明でした。

また得点が高い歌の良いところは、その歌の中には紅葉と言葉を使っていないのに、紅葉を連想させるような一行の詩のような歌でした。今回のミニ歌会は、一人一人の個性が歌に活きて、改めて短歌の素晴らしさを感じました。

分かりやすく丁寧な講座に、3回で終わるのが惜しまれる声もありました。坂本先生ありがとうございました。

12月22日(土)■第10回詩入門講座 

講師:井崎 外枝子・新田 泰久

今回は、最後の詩入門講座で、受講生の方々の緊張感が感じられました。

第9回までの講座とは内容が少し変わり、本人自ら作品を発表し他の方が体験・境遇などをもとにして意見を述べ合うというものでした。

この様な時はこう処置・対応をすればよいなどと素直に口に出し、何ともいえない押し迫る緊迫感がありました。
限られた時間の中で、作品に対しての先生の指導・助言の言葉を聞きとる受講生の真剣な姿がみられました。

来年も、引き続きたくさんの受講生に参加をして頂き、新しい作品に出会いたいと思いました。

新田先生・井崎先生ありがとうございました。受講生の皆様本当にお疲れさまでした。

12月16日(日)■第2回フォト&五・七・五 合評会

講師:中田 敏樹(俳人)

第2回フォト&五・七・五合評会が12月16日(日)に開催されました。

今回も『歩いてみつけた金沢』をテーマに作品を募集し、26名64作品が出品されました。当日は多くの方々に集まっていただき、講師の中田敏樹先生との合評会になりました。

参加者の皆さんにも作品についていろいろと語っていただきました。

写真については縦にしようか横にしようかとアングルを悩んだり、何回も往復して撮影したことなどを語ってもらい、お聞きになっている皆さんは、作品に更なる深い関心を持ことができました。中には色鮮やかなバラのズームアップの写真や、チョウトンボが枝に止まった瞬間の写真など、参加者の皆さんが席から立ち上がってじっくりと御覧になるようなとても目を引く作品もありました。

そして講師の先生から作品に添えた俳句と写真へのアドバイスがありました。

講師の先生の俳句へのアドバイスを楽しみにされている方もおいでて、言葉を吟味した表現のアドバイスはとても勉強になったのではないでしょうか。そして、写真については午前中の早いうちか、夕方に撮影すると良い写真が撮れるという助言もいただきました。

丁寧なアドバイスをどうもありがとうございました。そして、とても素敵な作品を出品してくださいました皆さん、どうもありがとうございました。

12月15日(土)■第2回短歌入門講座 

講師:坂本 朝子


第2回、短歌入門講座が開催されました。

最初は現代短歌について解説していただきました。季節の歌、恋の歌など、一首一首丁寧に解説してくださり、坂本先生は「沢山の良い歌を読み、好きな歌を見つけ、どこが好きなのかを考えてほしい」と言っておいでました。また、歩きながら歌になる材料を探すこと、いろいろなものを見ていると普段気づかないことを発見する楽しさがあるので、それを歌にしてほしいとのことでした。

後半は受講生の皆さんから短歌をつくる時に分からないことなどの質問を答えていただきました。沢山の質問の中で、旧仮名遣いの質問、季重なりの質問等など、みなさん熱心に質問していただき、質問を答える際に勉強法やアドバイスを教えていただきました。

先生は、良い表現ができた時、良い作品ができた時の喜びがあるので、望みをもって頑張って欲しいと言っておいでました。

次回は最後の講座になりますので、ぜひミニ歌会を楽しんでいただけたらと思います。

12月8日(土)■第10回小説講座 

講師:荒川 義清・寺本 親平・正見 巖


第10回、小説講座が開催されました。
今回で最終回になり、受講生から『金沢創作工房』のための作品12作品が集まり、荒川先生、寺本先生、正見先生による合評会でした。

当日はひどい風などの悪天候の中、集まっていただき、講座に対する真剣な意気込みを感じました。

先生方は一人ずつじっくりと講評していきました。受講生は先生方と意見をやりとりし、聴講している受講生から作品の感想や意見を聞くことができ、作品の手直しの際の良いアドバイスになったと思います。  
講評は、会話の表現の方法、ファンタジーを書く際に現実と異次元という二つの違う世界を際立たせる方法、方言の書き方などといった様々なアドバイスがありました。そして一人一人の感性を活かした先生方の激励があり、受講生のこれからの励みになったのではないでしょうか。

最後の講座は、いつもより時間も延長になりました。荒川先生、寺本先生、正見先生、これまでの講座と今回の丁寧な講評を本当にありがとうございました。そして、受講生のみなさんありがとうございました。さらなる磨きをかけた作品を楽しみにしております。

12月8日(土)■第8回小説入門講座 

講師:高山 敏・小網 春美

5月から8回にわたって行われました、小説入門講座は今日が最終回です。
最終回は、講座の集大成となる作品の合評会でした。

受講生のみなさんは講座で学びながらも、この8カ月間少しずつ作品の執筆に励んでいたことと思います。そして集まった作品は12点。1作品ずつ先生方から講評をいただき、作者の思いや、他の受講生からの作品に対する意見や感想などを述べ合いました。
この合評会を受けて、これから手直しをされるわけですが、さらに磨きをかけて完成された作品が、作品集『金沢創作工房』に収録されることになります。皆さんの作品がどのように変化していくのか、完成が楽しみです。

講座はこれで終了です。高山先生、小網先生、そして受講生の皆さん、ありがとうございました。

12月1日(土)■第9回詩入門講座 

講師:井崎 外枝子

第9回の詩入門講座は、次回の合評会を前にして、各自それぞれの作品についてどうすればよいのか検討にも熱が入り、時間を延長するほどになりました。

合評会で発表する作品について、どのように評価され意見がだされるか、神妙な面持ちで相手の意見に耳を傾けながら筆をはしらせ、「一言一句」漏らさずにメモをとる受講されている皆さんの姿が印象的でした。

次回は、いよいよ第10回最終回の講座になります。

12月22日(土)の合評会が今から待ち遠しく、楽しみでもあり、受講生の方々がどの様な作品を書かれるのか興味深く思われます。

11月23日(金)■開館記念日 

11月23日(金)金沢文芸館開館7周年記念プレゼントのイベントが開催され、天候が悪く寒かったのですが、多くの方が文芸館に足を運んでくださいました。

五木寛之氏の著書を先着50名様にプレゼントをする企画で、今まで文芸館に訪れたことがない方から、常連のお客様まで、いろいろな方々が来館され朝から夕方まで途絶えることもなく、入館者が続きました。

改めて、五木寛之氏の知名度の高さが伺えました。文芸好きにはたまらない魅力ある一時になったのではないでしょうか。

今後とも、文芸館に多くの方が来館され、金沢の文化・文芸・伝統などに目を向けて興味・関心をもっていただきたいと思います。

11月18日(日)■第3回口承文芸講座 

講師:藤島 秀隆

11月18日(日)第3回口承文芸講座が開催されました。

今回は最終回で、第1回・第2回と内容が異なり能登地方を題材にした講座で『今昔物語集』能登の説話を取り上げました。曹洞宗法城山永禅寺は通称蟹寺と呼ばれ、昔化生の物が出てとても難儀をされているとのことでしたが小男の和尚さんが来られて夜中、大きな蟹の化生の物があらわれたが、持っていた払子で払い退治されたという話がのこっているとのこと。興味深い話でした。

能登の国の船頭常光の体験談にも触れ、猫の島(舳倉島のことか)の住民の出自と開拓の歴史を伝えているとのことでした。

資料に基づき、他にもいろいろな能登の怪談・奇談の話を進めていかれました。非常に聞きごたえのある内容で、参加者の皆さんも熱心に聞き入っているようでした。

有意義な全3回の口承文芸講座でした。藤島先生どうも有難うございました。

11月17日(土)■第1回短歌入門講座 

講師:坂本 朝子

11月17日(土)第1回短歌入門講座がスタートしました。

今回は、短歌の歴史、ことばとリズムについて教えていただきました。

講師の坂本先生は、万葉集、古今集、新古今和歌集などの有名な歌を、一首、一首ていねいに解説してくださいました。資料には載せていない歌の解説もしていただき、受講生は真剣にメモをとっていました。万葉集の防人の歌や、百人一首の歌の解説には、短歌の歴史の深さを感じることができました。

歴史の解説の次はことばとリズムについてです。短歌は一行の詩であるとおっしゃいました。事実をそのまま述べるのではなく、ここに詩があるなと思わせるような詩的なものを伝えるということです。そして五七五七七のリズムを守り、難しい言葉を使おうとせずに自分のことばで歌うようにとのことでした。

先生は心を歌にするために苦心をすること、それが創作のよろこびだと言われ、その一言に受講生はとても刺激を受けたように思います。次回はもみじ、落ち葉、枯葉などのテーマで短歌をつくって持ちよるという宿題がでました。

次回は12月15日(土)になります。みなさんの宿題がとても楽しみです。

11月12日(月)■出前講座 お話しと折り紙 

さくら保育園 5才児(20名)
講座の内容:お話しと折り紙
講師:金沢お話しの会 

さくら保育園での5才児のこどもたちが対象で、あどけない表情に、素直な笑いやお話しを聞きながらの素直な反応もあり、なごやかな雰囲気で、あたたかい講座となりました。

また、行儀もよく、しっかりお話しも聞ける子どもたちです。
「ぴょーん」という絵本をみながらのお話もよろこんで聞き、「ぼくしってるよ」「みたことあるよ」という声も聞きかれ、とぶかわりに手をあげるという動作もよろこんでとりくみ、本当にたのしい様子でした。
次に折り紙にうつったのですが、カエルの折り方が少しむずかしく、教えてもらいながら苦労して、とりくんでいました。
「カエルむずかしい」という子どもの声も少しでましたが、できあがるとうれしそうで、何度も指でおさえ、カエルをとばしていました。
素直でしっかり話しの聞けるすばらしい子どもたちでした。
講師の先生も一生懸命準備から指導までとりくんでいただき、ほんとうにありがとうございました。

11月11日(日)■第8回『親鸞 激動篇・上巻』朗読会 

朗読:髙輪 眞知子


4月から始まりました『親鸞 激動篇・上巻』(五木寛之作)の朗読会は、本日8回目で最終回でした。

「激動篇」は、平安の都で念仏禁制の弾圧を受け、流刑となり越後の地に渡った親鸞の様子が描かれています。
髙輪さんの表現豊かな朗読で、毎回遠い時代の親鸞の世界に連れて行っていただいているように感じられました。 毎回のように足を運んで下さるお客さまも多数いらっしゃり、本当にこの朗読会を楽しみにして来てくださっていたことと思います。

 最終回ということで、5回以上参加してくださった方に、五木寛之さんの著書のプレゼントをさせていただきました。
今年度が「上巻」ということは、来年度は…と期待しつつ、ひとまず今回はこれで終了です。

髙輪さんのお力添えに心より感謝いたします。そしてお越しいただいた皆様、ありがとうございました。

11月10日(土)■第8回詩入門講座 

講師:井崎 外枝子


詩入門講座も第8回目を迎え、合評会も間近になってきました。

第6回~第8回の3回の講座で受講生の方々には3作品を提出して頂いており、どの作品も良い出来ばかりだと思いました。

受講生の方の真剣な眼差しが感じとれて、聞いている側にも伝わってきます。
講師の方の指導をうけ、回を重ねるごとに上達されていくのが分かり、素晴らしいことだと思います。
発表は、受講生自ら読み上げるので、感情を込めての朗読で、こちら側にも緊張感が 伝わってきます。

次回は12月1日(土)第9回を迎え、どんな作品にお目にかかれるか楽しみでな なりません。

11月10日(土)■第7回小説入門講座 

講師:高山 敏

今回は推敲についてのお話です。 推敲がいかに重要であるかという話から、推敲するときのポイントを一つずつ丁寧に説明してくださいました。

句読点の使い方は正しいか、文章にねじれがないかなど、書き上げた後に時間をおいて、冷静な気持ちで読み返すことが大切だということで、例文などを用いて具体的にお話されました。
高山先生は、推敲することで見えなかった欠点が見えてくるし、さらに文章が磨かれていくと話され、厳しい読者の目をもって読み返すことの重要さを強調されました。

次回は合評会なので、講義は今回が最後。参考になるお話をたくさんしていただき、ありがとうございました。
今日は合評会で使用する作品原稿の提出期限でもあり、出席者のほとんどの方が作品を出してくださいました。どのような合評会になるか楽しみです。

11月9日(日)■出前講座 金沢の偉人たちを知ろう 

小坂小学校 4年生(122名)
講座の内容:金沢の偉人たちを知ろう(三文豪を中心に)
講師:薮田由梨(徳田秋聲記念館学芸員) 


いよいよ出前講座も、残すところ1校となりました。
早いもので、7月に出前講座が始まりもう11月が経過しました。  この期間にたくさんの小学校・中学校を訪問させて頂き、いろいろな経験をしました。

さて、今回の出前講座は、小坂小学校4年生が対象で金沢の三文豪についての内容になっており、初めに三文豪を知っているか、薮田学芸員が児童に聞いたところ、知っていると答えた児童が半数以上いたので、よく知っていると感心しました。  
秋聲・鏡花・犀星の生い立ち、性格、作風などを取り上げ、児童に分かり易く、興味・感心をもってもらえるようにスライドを使い解説していました。
児童達も大変良い反応をしてくれました。
最後に質問が設けられたのですがたくさんの児童が手を上げ、素直に感じたことなど薮田学芸員に問いかけ、時間が足りなくなるくらい盛況に講座を終えました。
児童達にとって、有意義な時間だったと思いました。

10月27日(土)■五木寛之文学散歩2012 ~浅野川・東山界隈をめぐる~ 
ツアーガイド:金子健樹氏(五木文庫金沢代表)
管野和義氏(五木文庫金沢会員)

今回は泉鏡花文学賞制定40周年記念金沢泉鏡花フェスティバル協賛ということで五木寛之作品と泉鏡花作品ゆかりの地を巡りました。  
当日、参加者の皆さんは金沢文芸館に集合して、金子氏と菅野氏からツアーの見どころ等を説明していただき出発しました。天候はとても良く(次の日は雨が降りました!)歩いて巡るには最高の日でした。
散歩コースは梅の橋、天神橋、東山蓮如堂、宝泉寺、中の橋、あかり坂(五木さんが命名しました)などを巡りました。浅野川沿いを秋の風を感じながら歩き、自然に包まれている帰厚坂などを楽しみながら(坂はちょっときつかったですが)、五木寛之作品は朱鷺の墓、金沢望郷歌など、泉鏡花作品は義血侠血、化長などの解説とガイドをしていただきました。 
金子氏は五木寛之作品の魅力や作品のエピソードなど、菅野氏は鏡花作品のあらすじをとても分かりやすく解説していただき、みなさん真剣に聞き入っていました。宝泉寺へ行った際は、東山の町並みを一望することができ、みなさんとても満足されていたように思います。それから下新町通りでは鏡花が活躍していた頃の様子などを聞くことができ、そして金沢文芸館に到着しました。

お二人の解説とガイド聞きながら巡る浅野川と東山界隈は、作品と金沢のすばらしさにふれることができたひとときでした。





10月27日(土)■第9回小説講座 

講師:寺本 親平

10月27日は、第9回目の小説講座でした。

今回は主に、清水良典さんの著書『あらゆる小説は模倣である』を参考に講座が進められました。他の小説を参考にして書くことや、マンガの1コマから連想して文章を書いてみることなど、小説を書くためのヒントがたくさん詰まった内容でした。

寺本先生は、できごとを単につなぎ合わせる小説ではなく、せっかく書くならもう1歩踏み込んで、その奥になにがあるのか感じられるものを書いてほしいとお話くださいました。3回に渡り、具体的で有意義なお話をたくさんしていただきありがとうございました。

次回12月15日はいよいよ最終回です。受講生のみなさんに作品を提出していただき、荒川先生、寺本先生、正見先生の3人の講師の方が入っての合評会を行います。どのような作品が集まるか楽しみです。

10月20日(土)■第3回川柳入門講座 

講師:酒井 路也

10月20日(土)川柳入門講座が開催されました。

今回は「親」と「子」のお題でみなさんに宿題を提出してもらい、先生の講評をいただきました。

一人一人じっくりと講評していくなかで、言葉を置き換えるだけで聞きやすくなったり省略して読みやすくなったりと、さらにすらっと分かりやすくなった句もありました。アドバイスの中で「自分がわかる句のその先に読み手はわかるだろうかと考えてください」と言っておいでました。

受講生のみなさんは、家族の話をしながら作った句の思いを話され、今回の講座でさらに一句一句の理解が深まる良い機会となったようです。「親」と「子」のお題は受講生みなさんの和やかな団らんでもありました。

今年度最後の講座になりましたが、先生は「難しいことを言わず、背伸びをしないで、素直によんでください」と話され講座を終えました。去年と同様に3回で終了するのを残念がっておられた人もいらっしゃいました。これからも喜びや悲しみを素直によんでいってほしい、そんな思いをもちました。

酒井先生、全3回の丁寧な講座を本当にありがとうございました。

10月16日(火)■出前講座 民話を聞こう 

西南部小学校 二年生全クラス(95名)
講座の内容:民話を聞こう(地元の民話を含めて)
講師:神田洋子(ストーリーテラー)


学校へは神田さんと文芸館の職員と二人で伺いました。

まずは、校長先生に挨拶。校長先生から、学校で実践している読書活動についてお話を伺いました。
その中で特に興味深かったのは、家庭での「親子読書」のお話しでした。読書を通じて親子の絆を深めるねらいだそうです。校長さんの熱い思いが充分伝わりました。
お話しは音楽室でおこないました。講師の神田さんは、お話しにはいる前に、わらべうたをみんなで歌い、又、昔の道具を載せた資料を見せて、聴くための雰囲気づくりをされてからお話しをはじめられました。さすが熟練した“語り手”ですね。子供たちのこころをギュット掴みました。
当日のお話しは、『ででっぽっぽ』、『芋掘り藤五郎』(以上金沢の民話)、『鳥の道』、『かにかにこそこそ』の4話でした。話しの間に、手遊びをはさみながら、子供たちを、異なる物語の世界にうまく誘っておられました。95人の子供たちは誰一人騒ぐことなく熱心に聴いていました。本当です。
この講座の一つのねらいでもありました(学校談)、本を読むだけでは味わえない“登場人物の息遣い”を感じられたのではないでしょうか。

10月13日(土)■第7回詩入門講座 

講師:新田 泰久


第7回詩入門講座が10月13日(土)に開催されました。
今回も前回に引き続き、受講生が作品を発表し、講師の先生の助言を聞きながら進められました。

執筆するにあたり、内容も大事だが「タイトル」も重要だと言われ、内容に関係しないものを「タイトル」にしない方が良いとも言われました。
作品を仕上げるのは、苦労することと思いますが合評会の作品提出に向けて受講生の皆さんは頑張っておられます。
講師の先生も作品を完成させるまでは、苦労の連続で、完成するまでの道のりは険しいものだと言われ、受講生の皆さんを励まして講座を終えました。
次回は、第8回で11月10日(土)に開催されますが、新しい作品の発表を楽しみに参加して頂きたいと思います。

10月13日(土)■第6回小説入門講座 

講師:小網 春美


第6回小説入門講座が行われました。

今回は「描写」のお話からしていただきました。

小網先生は「小説は描写をしっかりしてください」と強調され、描写を大事にするためには、観察することが重要であるということをおっしゃられました。
夏目漱石や川端康成などの巧みな文章描写をとりあげ、描写のすばらしい小説には深みが出てくると説明されました。

今日はその他にも時代設定やタイトルについてなどお話していただき、最後に「小説は数字のない計算の積み重ねです」と講座を締めくくられました。

小網先生には最終回の合評会でもお目にかかれますが、講義の方は今回が今年度最後になります。わかりやすく丁寧なお話をありがとうございました。

また、次回は11月10日で、高山先生の講義になります。

10月7日(日)■第2回口承文芸講座 

講師:藤島 秀隆


第2回口承文芸講座が10月7日(日)に「加賀の怪談・奇談」という内容で開催されました。

県によって多少異なるところはあるが、飴買い幽霊譚の話は全国にあるといわれます。
金沢にも日蓮立像寺(寺町4丁目)・天台宗道入寺(金石西三丁目)・浄土宗光覚寺(山の上町5丁目)・天台宗西方寺(寺町5丁目)などに幽霊伝承があります。
奇談では、『三州奇談』を取り上げ、藩政時代に加賀・能登・越中の三国で語られた奇談・怪談、正続十三巻・一四九話を収録しているとのです。
前回と違う講座の内容でしたので、違った観点からの楽しみがあり、中味の濃い講座であったと思います。
次回は、第3回11月18日(日)でいよいよ最後の講座となりますが、前回以上にたくさんの方々に来て頂きたいと思います。

10月6日(土)■第8回小説講座 

講師:寺本 親平

 10月6日(土)第8回小説講座が開催されました。

今回は前回に引き続き、残った方々の作品の寸評と、資料を使いながら小説を書くための条件等を話されました。

まず、受講生の寸評です。5人の作品は多種多様なため、最初一人一人に作品についての話をじっくり聞きそしてアドバイスされました。話が単純な流れになっていたり、雑であったり、まとまっていない人には、自分の思いを整理し、書きたいものを絞ること。そして話の流れの中で狙い所を決めることなどアドバイスされました。寸評のなかでも、受講生の皆さんにとっては、作品の感想を言い合ったりと互いに刺激をしあえる良い時間だったように思えます。

次は小説を書くための条件等の話です。資料を使い10個の条件を説明を交えながら話されました。受講生の皆さんは真剣にメモをとっていました。この条件は最低限であり、改めて文章を書く際に手間ひまを掛けなければならないとのことでした。

先生は「砥石を研ぐように自分の個性、技を磨くこと」と言っておいでました。力強い激励です。

次回、10月27日は今年度最後の寺本先生の講座になります。ぜひお待ちしております。

9月29日(土)■第6回詩入門講座 

講師:新田泰久

 講座後半の第6回目からは、これまでの講義主体の内容から、実作中心の内容に変わりました。
受講生にとっては、第6回目から9回目まで毎回一編の詩を提出しなければならないので大変です。

今回は、事前に提出してもらった受講生全員14名の15編の作品を1点1点批評していただきました。
「ありきたりの言葉を使いすぎる」、「これは詩ではない」、「ポイントを絞って書いてください」、「この作品はうまい」など、講師からストレートな言葉がポンポン飛び出てきました。
講師の鋭い指摘に対して、作品を書いた当の受講生ほとんどは、納得してアドバイスに熱心に耳を傾けていました。中には講師の批評に反論を試みる受講生もいましたが。
この回を含めたこれからの4回の“詩作の実際”で、詩をつくる力が確実にアップするように感じられました。受講生の皆さん頑張ってください。

9月16日(日)■第1回口承文芸講座~加賀・能登の伝説を訪ねて~  

講師:藤島 秀隆

「義経がめぐった加賀・能登」

全三回の口承文芸講座がいよいよ始まり、第一回目の講座が9月16日(日)、3階の文芸フロアで開催されました。

受講者の皆さんも楽しみにしておいでたようで明るく、和やかな雰囲気でした。
平氏、源氏に関わる詳しい話から始まり、穏やかな表情で熱心に説明され、受講生もうなずきながら、また、懸命にメモをとりながら聞き入っておられました。
加賀・能都地方では「義経記」等の伝承から派生して、義経、弁慶に関する伝説地が約70カ所あるとのこと、驚きです。
義経、木曾義仲、平時忠などを取り上げ詳しく説明され、内容はやや難しいところもあったように思いますが、講師の藤島先生の豊かで明るい話しぶりに引き込まれ、楽しく、さわやかな講座でした。
次回は、10月7日(日)「加賀の怪談・奇談」という内容で行います。是非ご参加ください。

9月15日(土)■第7回小説講座  

講師:寺本 親平

小説講座7回目が9月15日(土)に開催されました。 講師の寺本先生は、小説を書く時はいろいろな作家の本を読んでいるはずなので、人に見てもらうもの、たとえば文章などはこれでいいか見直すことが大事で、誤字、脱字、改行等から条件の吟味まで、きちんと吟味して出すことが必要であるとまず話されました。

そのあと作品についてコメントされ、具体的にどうすること、どう考えることが大切か等について話されました。一人一人の受講者の考えを聞きながらのコメントで、説得力のある緊張感のあるやりとりが見られました。

「自分の言葉をさがして書くこと」、「何度も書き直して比べてみること」、「構成はどんなものが良いかよく考えること」、「描写を大切に」、「タイトルはどうか」、「短い文章で」等をそれぞれの方の作品に応じた説明をされて、皆さんしっかりと聞きとっておられました。

次回の10月6日(土)は、残った方の作品についてまず触れてから、進みたいとのことでした

9月15日(土)■第2回川柳入門講座

講師:酒井 路也


9月15日、第2回目の川柳入門講座が開催されました。今回は川柳をつくる時の注意点からスタートしました。

まず、ダジャレ(駄洒落)はいれないこと。最近の川柳には多く、面白いことをよむ句があるが、なるべく素直に作ることが大切だと言っておいでました。2つめ、差別用語は使わないこと、人間はいっしょ。人の気持ちを傷つけずによんでほしいとのことでした。3つめ、あれもこれもと詰め込みすぎない。自分の気持ちも相手の気持ちもつい入れたくなるが、すらりとよむこと。などといった注意点をとりあげておいでました。

今回も受講生から沢山の質問が出され、先生から印象深いアドバイスがありました。  自然、人、社会などいろいろ見てよむとき、裏を取ったり嫌な解釈をせずやわらかい目で見ることで、やわらかい句がつくれるとおっしゃいました。ひとつひとつ余談も交えた丁寧なアドバイスはなごやかな雰囲気でした。

次回10月20日(土)は受講生の宿題を先生が批評してくださいます。みなさんの句がとても楽しみです。

9月8日(土)■第5回詩入門講座  

講師:井崎 外枝子


今回は第五回目、前半最後の講座です。9月8日(土)に行われました。受講生の皆さんも落ち着いて受講されているように感じました。

詩の善し悪しは、70%は何を書くかでが決まり、詩集となると全体を貫く大きなテーマが必要だというところから始まりました。
テーマを探すには、これまで一貫して続けてきたことは何か、他者と比較して秀でている知識や技術はあるか、等の観点から探す努力をしてみるとよいと話され、また、詩として必要なことの一つに美意識を考える構成があり、ネガティブ、ポジティブな表現も必要で、絵や写真を題材に考えることも一つの方法であると話されました。さらに、イメージを膨らませることも大切で、そのことにより多くの作品の創作につながることもあるとのことでした。
次回からいよいよ後半、是非多くの方々の参加をお待ちしています。
9月8日(土)■第5回小説入門講座

講師:高山 敏・小網 春美


第5回小説入門講座が行われました。今回は3枚原稿の合評会ということで、講師の高山先生、小網先生がお二人そろわれての講座となりました。

前回提出していただいた受講生10名の作品を1つずつとりあげ、先生方に講評していただきました。初めての合評会で、受講生のみなさんも始めは少し緊張されていたようですが、講師の指摘に対して自分の考えを述べ、お互いの作品の感想を言い合うなど、積極的に発言されていました。また、たくさんの方から自分の作品に対する意見や感想を聞ける良い機会になったことと思います。

今回の合評会を受けてみなさんの作品がどのように変化していくか楽しみです。次回は10月13日です。

9月7日(金)■出前講座 民話を聞こう 金沢  

講師:金沢おはなしの会


米泉小学校2年生の「民話を聞こう 金沢」という講座です。

「1.いちじく 2.にんじん 3.さんしょう 4.しいたけ 5.ごぼう 6.むかご 7.ななくさ 8.こんぺいとう 9.やきいも 10.とうふ」という童歌や指遊びから入り、楽しいやりとりを通して子どもたちもお話の世界に引き込まれていったようです。
「した切り雀」など金沢の昔話や伝説は地元の話だということもあってしっかり聞いていたようです。  2年生ですが、身近な民話や昔話には関心があるようで、感慨深そうに聞き入っていました。楽しい体験ができたことと思います。

9月6日(木)■出前講座 「高峰譲吉博士について」

講師:増山 仁


味噌蔵町小学校4年生の「高峰譲吉博士について」の講座です。味噌蔵町小学校は高峰博士の献花祭や高峰賞授与式の際、歌を歌うので高峰博士についての関心が高いようです。

講師の増山学芸員は生まれや、少年時代のことから話を始め、父親が医者であったので後を継いでほしいとの思いがあったが、医者になるより薬の研究に励んだ方がより多くの人を救うことができると、その道を志し、努力したのだとのことです。
少年時代から大変優秀であったとのこと。経済的に大変なときもありましたが、アメリカで新しい薬を発明し、特許を取って経済的にも余裕ができたとのこと。新しい薬とは「タカジアスターゼ」と「アドレナリン」です。その後、日米の親善、友好にも大変努力されたとのことです。
子供たちからの質問もあり、熱心な学習の場となったようです。高峰博士の人となりについて講師の方がよくはなされ、理解が深まったように思います。
8月19日(日)■のまりんの紙芝居劇場

演じ手:のまりん(野間 成之)

今回夏休みということもあり、数少ない子供向けイベント「のまりんの紙芝居劇場」が8月19日に催され多くの家族連れで賑わいました。
紙芝居といえば昔は、公園や公民館などに回って来てくれたものです。

演ずる方によって感情表現・語り口調・間合いなど異なるので、それぞれに楽しく、ユーモアたっぷりな雰囲気がつくられます。
今回、野間さんは第1部・第2部と紙芝居の演目も多少お客様を見て変えておられました。
独特の語り口調で子どもたちを引き込み、楽しいやりとりのなかですすめられていました。
演目によりストーリ-展開が違うのはもとより、1つの演目の切り替えの素早さで、なおかつ1つ1つの物語をどの様な状態で聞き手に退屈させないかを瞬時に考え、実行されているのには驚きでした。
1回目・2回目とも、大成功で終わり、お客様も満足気に帰っていかれました。

8月18日(土)■第1回川柳入門講座
講師:酒井 路也 

8月18日(土)、第1回目の川柳入門講座がスタートしました。

今回は基礎について教えていただきました。
川柳とは季語・切れ字などの制約がなく、五・七・五音のリズムで人情を詠み、人や社会を風刺する口語の詩です。俳句のような文語体ではなく、現在私たちがふつうに話したりしている言葉でつくります。

酒井先生は明るく、できるだけまるく、そして人間の喜びや悲しみを素直に詠んでほしいと言っておいでました。

基礎について学んだ後は意見交換が行われました。多数の質問の中で、自分の気持ちをいれようとすると五・七・五にならないという質問には、目で字を追っていてもわからないので声にだして作ることも大事だと話されました。先生はいろいろな質問に対し、やさしく受けとめ、わかりやすく話してくださりわきあいあいとした時間がすぎていきました。

これから実作に向けて、「句は我が子、我が子を他の人に自慢してください」と一言。楽しみながら作った句を見せることで他人との接点が生まれてくるとのことでした。

次回の9月15日(土)の講座がとても楽しみです。 ぜひご参加ください。

8月11日(土)■朗読の夕べ~かなざわ三文豪蛍がたり~
朗読:髙輪 眞知子 

昨日からの2日間にわたり、「かなざわ燈涼会2012」の開催に合わせて、東山周辺の当館を含む6施設で夜間無料開館を行いました。そして今日は、昨日の「寺本靑嶺 薩摩琵琶独奏会」に続いて、19時より「朗読の夕べ かなざわ三文豪蛍がたり」を開催しました。朗読は、当館では「親鸞の朗読会」でもおなじみの、朗読小屋 浅野川倶楽部代表 髙輪眞知子さんです。

 薄暗くした会場にブルーのライトが灯り、朗読会がスタートしました。

 今回は金沢の三文豪、鏡花・秋聲・犀星の「蛍」にまつわる作品を取り上げ、朗読していただきました。髙輪さんの朗読が始まると、一瞬で会場が作品の世界につつまれ、頭の中に情景が浮かんでくるようです。同じ「蛍」を扱った作品ですが、作家それぞれの特色がよく出ていて、短い時間の中で三文豪に親しむ良い機会になったのではないでしょうか。

 厳しい暑さが続いていますが、夏の暑さを和らげる涼しげな雰囲気の朗読会となりました。

 ご来場いただいたみなさん、ありがとうございました。

8月11日(土)■詩入門講座
講師:内田 洋

今回4回目の講座で、講師は元当館館長の内田洋さんでした。  
最初に、詩を書くにあたっての心構えについて話されました。
ごく些細なことや日常的な事柄をよく観察し自由な精神やみずみずしい感性でとらえることにより、“巧みな表現”が生まれると話されていました。

次いで、日本を代表する5人の詩を読んで、一編一編詳しく解釈をして頂きました。
たくさんの詩の中から自分の感性に合った詩を数多く読むことにより自ずから詩の理解が深まるとも言われました。

次回は9/8(土)です。

8月11日(土)■第4回小説入門講座
講師:小網 春美 

8月11日、第4回目の小説入門講座を開催しました。

 今回は様々な文章表現についての説明です。文末について、会話文について等、文章を書く上での注意点やコツを教えていただきました。

オノマトペ(擬態語・擬音語)については、自分の耳でとらえ自分の表現を見つけることが重要だと言われました。また、なるべく説明文にならないように「描写」することが大切だと仰っていました。ストーリーが小説の骨格なら、描写は骨格を支える肉付けで、描写がよくできていれば、その小説に深みが出てくるということです。その他にも、比喩表現や書き出しと結びについてなどたくさんの説明があり、内容の濃い1時間半となりました。

 5月から始まった小説入門講座も半分が終わりました。創作工房の作品提出にむけて、皆さんそろそろ構想はまとまってきているでしょうか。

今日は前回出された3枚原稿の課題提出があり、たくさんの方が作品を出してくださいました。
次回、9月8日はその合評会です。ぜひご参加ください。

8月10日(金)■寺本靑嶺 薩摩琵琶独奏会

奏者:寺本靑嶺(せいれい)

この演奏会は、「かなざわ燈涼会2012」(金沢青年会議所主催)の協賛事業として開催され、夜間特別開館中の夜7時から約1時間の会となりました。寺本さんの当館での演奏会は、3年ぶりでしたが、前回同様大変人気でお断りをさせていただいた方には、この場を借りましてお詫び申し上げます。

外も暮れかかったころ、1階交流サロンの照明を落として幻想的な雰囲気の中で、いつもの小説講座の講師(実は、寺本さんは当館での小説講座の講師でもあります)の面持ちとは違った表情で演奏を開始されました。その姿は、まさに「琵琶法師」を彷彿とさせてくれました。

演目は、『平家物語』から「敦盛と直実」と「壇ノ浦」水天門へ、の2曲でした。薩摩琵琶の勇壮で迫力ある演奏が館内に響き渡り、参加者はうっとりとして聴き入っておられました。琵琶演奏を初めて聴かれた方も多く、皆一様に「良かった」、「素晴らしかった」と感激されていました。

文芸館では、これからも様々なジャンルの演奏会を開催していきたいと考えております。

8月4日(土)■第6回小説講座
講師:荒川 義清 

8月4日(土)、第6回小説講座が開催されました。

小説はおもしろくなくてはならないと言われ、いろいろな作家の話をまじえながら、小説を読む時や書く時のアドバイスから始められました。

・小説とは3部の本当と7部の虚構にするとよい。
「これははたして本当だろうか?」と思わせるようなものを書き、読者の心を引きつけること。作品をおもしろくするためのヒントの一つです。

・おもしろい小説を読んだ時は、なぜおもしろかったのかを考えること。
掘り下げて考えると、印象に残っていたり、おもしろかった場面がよみがえってくるのでチェックをして真似てみることです。

泉鏡花文学賞を受賞された作家の話やとりあげられた他の作家の方々の執筆に対しての話はとても受講生の良い刺激になったように思います。

今回で荒川先生の講座が最後でしたが、先生のいろいろな体験談も話され「書き続けて、自分の作品を残していってください」とおっしゃいました。とても心にのこる一言でした。

丁寧な講座を本当にありがとうございました。

次回9月15日から寺本先生の講座がはじまります。ぜひお越しください。

7月28日(土)■第5回小説講座
講師:荒川 義清 

7月28日(土)、第5回小説講座が開催されました。

今回は、前回に引き続き小説を書くためのアドバイスをまじえながら、受講者への課題作品の寸評を行いました。作品がそれぞれ違うため、その作品に応じたアドバイスも多種多様。その中でも次の2つのことに特に力を入れて話されました。

1つ目は短編小説のエピローグは弱くならないこと
読んでいる途中で結末がわかってはいけないので、じっくり掘り下げて書く。特に最後の一行に重みをもたせて書くこと。 また、3枚で書いた作品を5枚、10枚と枚数を増やして書いてみると、一層文章に深みがでてくるということです。

2つ目は文章を上手く書くより良い作品を書くこと
子供は良い作品を書きます。それは誠実で素直な心で文章を書くからです。そしてそのように書かれた文章は読む人を感動させます。言葉に過度の負担をかけず、難しく書こうとせずに素直に心の中からにじみでてくるもの、それを書くことが大切です。

その他、文章の構成の仕方などを話され、とても受講者は真剣だったように思います。途中に先生の体験談も入り、執筆にかかわる心構えを教わったように思います。

次回は、8月4日(土)です。ぜひお越しください

7月25・26日■出前講座  「偉人に学ぶ」
講師:増山 仁(金沢ふるさと偉人館学芸員)


出前講座も、6校目になりました。
7月25日(水)・7月26日(木)は鳴和中学校で、「偉人に学ぶ」いう内容で の講座を実施しました。中学校での実施は今年度初めてです。

講師の増山学芸員は「近代日本を支えた金沢ゆかりの偉人たち」という自作の資料に基づき、金沢は政治的な分野での偉人は少なく文化面・文芸面での偉人が多いのが1つの特徴ですと、少し歴史を振り返り説明されました。
そして、金沢の三文豪(徳田秋聲・泉鏡花・室生犀星)について生いたちや歩み、またその作品の特徴などに触れ説明されました。
中学1年生としてはやや難しい面もあったように思いますが、大変真面目にしっかり聞いていました。  後半は多くの偉人の中から、高峰譲吉博士をはじめとする科学系の偉人を取り上げ、内容を説明するのに少しでもわかりやすく工夫され話されました。
資料と、白板を使いながら熱心に説明され、生徒達にも、その熱意が伝わったようにも 思います。
最後に「この中から、今話したような素晴らしい人が出て来ると良いですね。期待しています」としめくくられました。
本当にそう思います。是非頑張って下さい。

7月21日(土)■第3回俳句入門講座
講師:宇野 慂子  

7月21日(土)、今年度最終回の俳句入門講座を行いました。

今回も、夏をテーマに各自が2句もちより句会が始まり、受講生は俳句手帳を片手に真剣に吟味をしながら選んでいました。

夏を感じさせる植物、食べ物、懐かしい思い出、エコなど前回の句会よりもさらにすばらしく、いきいきとした句が集まったように思います。
集まった用紙に書かれた句を担当者が読みあげ順に採点していきました。読みあげが終わったあと宇野先生から高得点の句が発表され、一人ずつの句の寸評があり、季語や切れ字をこういうふうに使った方がいいというような丁寧なアドバイスには、各自が真剣にうなずきながらメモを取っているように見受けられました。

高得点の受講生3名には、先生の句が書いてある短冊の色紙が贈呈され、とても喜んでいました。

今回で最後の俳句入門講座でしたが、他の季節の俳句も見てみたい、そんな思いを持ちました。是非、これからも季節を通し、継続してつくってほしいものです。

全3回、宇野先生、丁寧な講座を本当にありがとうございました。

7月14日(土)■第3回詩入門講座
講師:新田 泰久  

7月14日(土)第3回詩入門講座が開催されました。
新田講師は自由奔放なイメージで思うままに執筆されるのが望ましく、意識しすぎると 空想が先ばしりし素直な感情では執筆は出来なくなると話されました。

詩を書こうとする時、題材を決めてストーリーの組み立てを考えた方が頭の中に詩が 湧いて来るとも言われ、弾み・ひらめき・連想・ユーモア(センス)などと言ったこと も、重要だと話されました。
内容はやや専門的な難しいところもあり、一つ一つ確認されながら進めておられました。
受講生の方々もひきしまった表情で緊張感のある講座であったと思います。
次回は、第4回8月11日(土)です。引き続き是非ご出席下さい。
7月14日(土)■第3回小説入門講座
講師:小網 春美

7月14日、第3回目の小説入門講座を行いました。

今回は小網先生より、短編小説を書く上で取り上げる「題材」、書くときの「視点」のことから「ストーリー構成」まで、順を追ってお話していただきました。

取り上げる題材は「ある情景のスケッチ」や「断片的なエピソード」などが短編小説としてまとまりやすいということ、構成は「起承転結」が基本ですが、書き出しと結びが重要であり、テーマと方向性がしっかりしていれば自然にできてくる、といったことをわかりやすく説明されました。小網先生ご自身が実際に小説を書いたときに感じたことや経験談を交えてお話していただいたので、初心者の受講生にとっては大変参考になったことと思います。

特に「視点」の説明では、同じエピソードでも登場人物の誰を視点にして書くかでずいぶん違ってくるというお話から、受講生の質問もたくさんあがり、活気ある講座となりました。

第5回目の合評会にむけて3枚原稿の課題も出され、これまでの講座の成果を見られることが楽しみになりました。

次回、第4回目は8月11日です。 ぜひご参加ください。

7月7日(土)■第4回小説講座
講師:荒川 義清

7月7日(土)、第4回小説講座が開催されました。

荒川義清講師は原稿用紙3枚の課題作品を出席された受講者一人ずつに寸評されました。

受講者のみなさんの作品は思い出を書いたもの、動物を書いたもの、紀行文などさまざまな作品がありました。規定の枚数に達していなかったり、多かった作品があったりしましたので、枚数を守って書くというのは難しいことだが大切で、その中で心に残る作品を書いてほしいと言われました。

書くことは試練です。記憶を呼び起こしたり、掘り下げて書くことは辛く大変な作業ですが、書くことを続けることが大切。

最後の一言が読みたい気持ちにさせられる作品だ、実際の話だろうかと思わせるような作品だ、長編で読みたくなるような作品だ、などと一人一人の作品の良さを伝え、荒川講師の助言はそれぞれの心に残るものになり、互いに真剣に聞き合い、充分な意見交換をなされました。

次回は7月28日になります。ぜひご参加ください。

7月5日(木)■出前講座 俳句をつくろう
講師:竪畑 政行

味噌蔵町小学校で、俳句の勉強です。
7月5日(木)1年生の教室で行いました。1年生に俳句はむずかしいのではないかと思っていましたが、講師の話にくいつき、とてもよく反応するのです。すばらしいと思いました。全学年で俳句をつくるということを続けておられることが大きな力となっているように思います。「季節の見たものを書く」「五・七・五で俳句をつくる」ということばが1年生から出てくるのです。そして、それをとりあげ考えさせると、夏の季語や五・七・五の十七文字であることなどの理解が広がり、深まっていくのです。
初句のことばに「あじさい」を入れて俳句をつくってみようというと、「の、を、は」などの文字を加えて素直なことばを七・五とそえていくのです。
竪畑講師の準備や担任の先生方の配慮もあって俳句に自然にかかわり、1年生としては本当に素直によくとりくんでいたと思います。
「かぶとむし 土の中から ひょっこりと」というすばらしい句も生まれ、俳句名人と 講師の方からほめられていました。
今後、更に関心を深めていってほしいものです。味噌蔵町小学校の1年生 がんばれ!
7月1日(日)■フォト&五・七・五 合評会
講師:中田 敏樹

歩いて見つけた金沢をテーマに第一回フォト&五・七・五を募集し、16名47作品の出品がありました。そして6月6日から6月30日まで1階ミニギャラリーで展示しました。7月1日に講師の中田敏樹氏を向かえ合評会を開催しました。

金沢を歩いて金沢の良さやすばらしさを知り、気づくことは大事なことです。その時の写真に言葉を添えるフォト&五・七・五は意味ある取り組みだと思います。

合評会は、一人ずつ撮影した場所や句等について発表しました。 

参加者のみなさんからフォトがとても綺麗だ、おもしろいアングルだ、などといったコメントや大変多くの意見が出されました。

最後に出品者の一人一人に、中田講師からの助言をいただきました。

フォトはいろいろなものを写さず一部のアップを写し、見る人に想像させることが大切であることや、言葉を吟味し、句としての表現の仕方にも触れたすばらしい助言もいただきました。

第二回フォト&五・七・五もぜひ多くの皆さんの作品を期待しています。

6月30日(土)■第2回詩入門講座
講師:杉原 美那子

6月30日(土)第2回詩入門講座が開催されました。
杉原講師の自作の資料をつかい「詩をつくるあれこれ」というテーマでの講座でした。
まず、話題・題材について考えることが大事で、必ずしも直接体験でなくて、間接体験 ということもあってよいとのこと。

また、詩は直球と変化球があると話されました。変化球には修辞法のもつ楽しさがあるように思うとのことでした。
比喩の楽しさ、もっている力の大きさが魅力であるとのことでした。
詩には、またリズムがあり、詩や人によってリズムが違い、あったリズムを工夫することが必要とのこと。
推敲は大切で最後がよく問題になります。どこまで書くか、どんな書き方がよいのか検討することが大事なのです。
たくさんの詩を読むことも大事で、多くの詩を書き、そして検討するようにしたいものと話されました。
講師の方の話が端的で、しかも具体的で、分かりやすい講座であったと思います。
6月28日(木)■出前講座 民話を聞こう
訪問校:金大附属小学校
対象児童:2年生 107名
講師:神田 洋子


「語り」の出前講座が金沢大学附属小学校で開かれました。
6月28日(木)、図書室で2年生を対象に「世界の民話」「グリム童話」「日本の民話」の本を紹介しながらスタートです。

よく準備されていて、神田講師の「お話のローソク」をつかっての子どもとのやりとりも素晴らしく、一度にお話の世界に子ども達は引き込まれた感じです。子ども達は聞く姿勢もしっかり身に付いており、反応も大変素直で良かったと思います。  

子どもの様子をしっかりつかみながら語り、やりとりをしていく、素晴らしい一時であったと思います。

「王子様の耳はロバの耳」・ジャマイカの話・「星とタンポポ」・日本の民話と次々と語るその世界は独特で、子ども達も充分に堪能できたように思います。

明るく素直で元気な子ども達でした。

6月26日(火)■出前講座 三文豪について学ぶ
訪問校:大野町小学校
対象児童:4年生 34名
講師:薮田由梨(徳田秋聲記念館学芸員)


今回の“金沢三文豪について学ぶ”は、浅野町小学校に続いて2校目でした。
上野校長先生は「これまでは当地の偉人“大野弁吉”を上げていたが、今回はじめて“三文豪”について学ぶことにしました」と話されました。うれしいことですね!

講座内容は、三文豪の生まれた時代や場所について、それから3人の作家の作品の特徴について学びました。
三文豪の名前をプリントに書く場面では、“秋聲”の難しい漢字にチャレンジしている児童もいました。 学ぼうという意欲が感じられました。
最後に犀星の詩、『犀川』をクラス全員で読みました。

みんな大変熱心に聞いてくれました。ありがとうございました。

6月23日(土)■第3回小説講座 
講師:正見 巌

6月23日(土)に、3回目の小説講座が開かれました。

 はじめは前回の続きで、プロットをおさえ、その最後のところを書いていないプリントを使って説明し、意見交換を行いました。

短編小説は最後のところが大事。感動を与えたり、はっとさせたり、どうなるのだろうと心配させたり、考えさせたり・・・おもしろくなるのです。

それぞれの作品について、じっくり時間をとり丁寧に説明されていました。

後半は受講生の作品をとりあげ、それをもとに小説としての形になっているか、何か意見はないか等、受講者の方になげかけました。

それぞれ思っていることを述べられ、各自がすいぶん参考になることも多かったように思います。講師の方からのコメントもこういう表現の仕方もあるよ等、具体的でわかりやすい内容でした。受講者からは最後に「今日の講座はわかりやすかった。」「よかった。」等の声も聞かれました。

次回は7月7日(土)になります。ぜひ参加下さい。

6月16日(土)■第2回俳句入門講座

講師:宇野 慂子

俳句入門講座の2回目が6月16日(土)に開かれました。

各自俳句を2句もちより、それをもとにしての講座で、氏名を書かず句だけを4句ずつ一枚の紙に書き、それをまわしながらの選句から始まりました。

なかなかすばらしい句が多く、どの句を選ぶか真剣にメモをとりながら吟味されていました。そしてその中から更に3句だけを選びます。集めた用紙に書かれた句を担当者が順に読みあげ、どこがすばらしいか意見を交わしながら進んでいきました。

後半、一番選の多かった句から紹介し、宇野講師からの評を聞きながら、質問と意見をかわします。実作にもとずくので、かなり引き締まった雰囲気であったように思います。

出席された皆さんの句がとりあげられるよう講師の方も配慮され、時間がやや足りなかったかと思われるような内容の濃い講座であったように思います。

6月14日(木)■出前講座 俳句をつくろう

講師:竪畑 政行

6/14(木)西南部小学校の3年生に俳句についての講座をもちました。

竪畑講師のよく準備された資料やパワーポイントを使っての指導に子供達も生き生きと反応し、楽しく分かりやすい学習の場となったように思います。

初めて俳句に触れるということでしたが、「俳句を知っているかつくったことがあるか」との問いにほとんどの子供は手を上げていました。家で少し習って来たのでしょうか(?)

5.7.5.の定型で季語を入れ感動をうたいこむことが大事なのだということに、子供達が次々気づいていく様子が見られ素晴らしいと思いました。

最後に一句だけつくってみようということで出来たものから見てもらい三重丸のついた子供の作品を褒めて、前で発表させ、みんなから大きな拍手をもらっていました。

教頭先生の進行の妙も加わり、子供達にとって貴重な俳句の学習の一歩を踏み出すことが出来たのではないかと思います。 

6月10日(日)■第3回親鸞 朗読会

朗読:髙輪 眞知子

「人買いの市で、翌日親鸞は海ぞいの道を歩いていた」から始まる「第3回 親鸞 朗読会」は、ほぼ満席となり、多くの参加者の方々に朗読の世界を楽しんでいただくことができました。

 髙輪眞知子さんのいつもながらのすばらしい朗読に聴き入り、満足げな参加者の表情が印象的でした。

 回を追うごとに朗読の世界に引き込まれることが楽しみになっているような気がしました。

 親鸞の朗読会もあと5回。次回は「新しい生活」からとなります。ぜひ次回もご参加ください。初めての方も遠慮せずおいでください。そして、一度朗読会のすばらしさを味わってみてください。お待ちしています。

6月9日(土)■第2回小説講座

講師:正見 巌

北陸も梅雨入り。6月9日(土)第2回目小説講座が開かれました。

 短編小説では、面白い感動があることが大事で始めと最後を重要に考えること、登場人物は少なく設定すること、説明がくどくど書いてあると面白くないので途中へまわすことができないか、会話の中に入れることができないか考えること、など話されました。

始めの部分が魅力的になっているかどうか、読んでみようという気がするかどうか改めて見つめ直すために、しばらく机の中にでも置いてもう一度読み返すこと。そうすれば直すべきところが見えてくると言われました。

その後、唯川恵について金沢をとりあげて書かれた文章を説明されました。自分の住んだ場所やなじんだ場所は書きやすく、人生経験もあるのでよりリアルに表現ができるし、活かされるということを資料を使って説明されました。

余談話も入り、受講者もなごやかな雰囲気で受講されていました。

次回は受講者が書かれた文章をもとに講座の予定です。

6月9日(土)■第2回小説入門講座

講師:高山 敏

 小説入門講座の2回目が行われました。

 講師の高山敏さんは、「創作にあたり心がけていること」という資料にそって、具体的に大事にしていることを話されました。

 小説とは虚構の人物の考えと行動を話の節をもって描くことで、人間がこのように生きていると示すものであって、人間はどう生きるべきかと説くものではない。このような基本をまず大切にしてほしいと話されました。

 かなりのエネルギーを費やして書き出しを工夫する、書き出しと結びは無関係であってはならない、ラストは出だしとわずかでもつながりのある表現にする、最後まで書き通す、緊迫した場面は力みすぎず冷静に、など具体的に一つ一つていねいに説明され、わかりやすい内容の講座でした。

 受講者からは、むずかしい表現や言葉についての質問、「書き続けていけるだろうかという不安がある」等の素直な声もあがり、かなり素直にうけとめ、考えている様子がうかがえました。

6月1日(金)■出前講座 金沢の偉人たちを知ろう(三文豪を中心に)

講師:徳田秋聲記念館学芸員 薮田 由梨

浅野町小学校4年生に薮田学芸員が「三文豪について」お話しました。出前講座のスタートです。

4年生が対象なので、わかりやすく「豪」の意味をおさえ、三文豪の理解から入りました。そして金沢駅や城、浅野町小学校の位置と、秋聲、鏡花、犀星の写真をそれぞれの記念館の場所を考えて配置したプリントを活用しました。まず2つの川を書き込ませ、三文豪の名前や生まれた年、住んでいた場所等を説明しながら書かせるなど、話す内容や話し方もよく吟味され、子どもをしっかりひきつけていました。後半は3人の文章の抜粋を読み上げながらわかりやすく説明し、文章の特色について理解を深めました。

 子どもたちは生き生きとした様子で聞き入り、質問や理解できて良かったという感想も多く出されました。学校の先生方の準備や配慮も加わり、すばらしい学習の1つとなったように思います。

5月26日(土)■小説講座 第1回

講師:正見 巖

 一言のコメントを交えての自己紹介から始まりました。中には6回目の受講者もおられ、長く継続して取り組んでおられる方もおいでることを知りました。

講師の正見巖氏は、自分の紹介をしながら、歴史小説と時代小説の違いを説明され、短編小説は400字詰め原稿用紙50枚程度、1日か2日ぐらいのことを書くとよい、主人公と副主人公は2、3人ぐらい、更に主人公には人間的魅力がないといけない等について話され、くれぐれも長文、センテンスが長くならないように気をつけることも大事だと話されました。

後半は、しっかりメモをとりながら受講をされている姿が多く見られました。

12月まであと9回の講座をもちます。

5月19日(土)■詩入門講座 第1回 

講師:井崎 外枝子

自己紹介から始まり、29才の若さで亡くなった。「広津里香」さんを先ず取り上げ、 その生涯と詩について説明。
講師の方と高校時代、3年間一緒に過ごした方とのこと。 朗読されながらの分かりやすい解説で、リズムがよく、音として綺麗な作品もあると その詩を紹介されました。
受講生からは「ひきこまれる気がする」「17才なりの理性が書かれている」等の感想 も出されました。

次に第30回(2012年度)現代詩人賞を受賞された「杉山平一」さんの詩を紹介され、97年の体験があっての言葉であると、思うと杉山さんの詩の感想を話されました。富山の「田中勲」さん、福井の「藤井則行」さんの詩も紹介され、正反対の言葉遣いをされているなど、それぞれの的確な解説は大変分かりやすく、うなずきながら受講されていて、真面目で真剣な様子が伺えました。

12月までに9回の講座を開催致します。

5月19日(土)■俳句入門講座 第1回

講師:宇野 慂子

5月19日(土)に第1回目の講座が行われました。

全3回の講座で、第1回目は、俳句の基礎的なことの理解に重点をおき、あとの2回では実作を行います。

まず、俳句の基礎として、定型、季語、切れ字について説明され、単純、平明、的確が大事であり、多くの俳句にふれることで身についてくるものなので、継続が重要だと話されました。

俳句の歴史にも触れ、大変わかりやすく解説していただき、受講生の皆さんも熱心にメモをとり、また質問も多く出て活気のある講座となりました。

次回までに、夏の季語を使った俳句を2句作ってくるようにと課題が出され、「俳句手帳」を活用するようにと話され、しめくくられました。

5月12日(土)■小説入門講座 第1回

講師:小網 春美

平成24年度 小説入門講座が今日からスタートしました。
第1回ということで、初めに自己紹介を行いました。小説に対する各自の思いや、この講座に期待すること等を受講生のみなさんに話していただきました。
その後、小川洋子の『深き心の底より』からの抜粋を資料に使い、講座が進められました。
実際に執筆しておられる方からの具体的な指導は有効で身になることと思われます。受講生のみなさんは、全8回の中で自分なりにつかんでいってほしいと思います。

4月15日(日)■『親鸞 激動篇・上巻』朗読会


朗読:髙輪 眞知子(朗読小屋 浅野川倶楽部代表)

桜が満開のすばらしい天候にめぐまれた4月15日(日)。当館3階で「親鸞 朗読会」がひらかれました。
「越後の春はおそい。京の都ではもう桜も散ってしまったことだろう。……」で始まる激動篇。静かで落ちついた雰囲気の中で、髙輪眞知子さんの声が響き、参加された方々は目をつむり、耳を傾け感動しながら聴いている様子でした。読書と違う趣があり、澄んだ響きのある声には力がありました。改めて朗読のすばらしさを再認識しました。

次回は5月13日(日)です。たくさんのご参加お待ちしております。

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