犀星つうしん

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9月16日


ワークショップ 豆本づくり

 
 豆本作家で、当館のオリジナル商品豆本アクサセリーや名刺入れの製作者である、若井将代さんに講師をお願いしました。
 中学生から年配の女性、カップルと幅広い年齢層の方が参加して下さいました。
 表紙は犬のミチカと猫のチビ、好きな方を選んでつくります。案ずるより産むがやすしと言いますが、想像していたよりも簡単で、皆さん素敵に出来上がりました。
 和気あいあいとした楽しいワークショップでした。
 
 若井先生ありがとうございました。

 犀星が飼っていたミチカとチビも展示されている企画展は11月10日まで。ご来館お待ちしております。

       

       
         制作中の様子
                    
                           

       
講師の若井将代さん


表紙を選んで、豆本作りのスタートです


 手順に従って、本の形に仕上げていきます
       
かわいい豆本が完成しました



8月4日


夏のたそがれコンサート

 
 金沢も暑い日が続いています。
 そんな夏の夜、今年もナイトミュージアムが始まりました。
 今宵は、犀星縁の音楽とクラシックやジャズをマリンバとピアノの演奏でお届けするたそがれコンサートです。
 
 開催中の企画展に因み、ショパンの「子犬のワルツ」や犀星詩に谷川賢作氏作曲の「ネコのうた」を披露。「子犬のワルツ」は、子犬のはしゃぐ様子が、眼に浮かぶような演奏でした。
 また、「ネコのうた」は、神谷さんが作って下さった歌詞を背後に映し出し、グロッケンで演奏。メロディーを奏でるグロッケンの音が可愛らしいです。
 讃美歌やクラシック、タンゴにジャズと盛りだくさんのコンサートでした。マリンバとピアノのハーモニーに酔いしれたひと時でした。

 神谷さん、田島さんありがとうございました。

       

       
      神谷さんお手製の歌詞
                    
                           

       
マリンバの神谷紘実さん


       
ピアノの田島睦子さん



       




7月15日


企画展「犬のあわれ、猫のあわれ・・・
あるいは「宇宙の一部」」

 7月13日より新しい企画展「犬のあわれ、猫のあわれ・・・あるいは「宇宙の一部」」が始まりました。
 犀星と暮らした犬や猫を、小説、エッセイ、日記、写真などからイラストとともに紹介する展示です。

 また、企画展のオリジナル商品として缶バッジ、能登ヒバを使用した栞を作りました。読書に疲れたらヒバの香りで癒しを……

 館内涼しくしてお待ちしております。
       

       
    ミュージアムショップにて販売中です
                    




       
可愛いタペストリー





6月12日


あじさい

 今年も紫陽花の季節になりました。  
 館の紫陽花も元気に咲きました。まちのりを利用される方は、ちょっと花を眺めてから乗られては如何ですか。  
 犀星が好きだった犀川べりや育ったお寺、雨宝院の紫陽花も咲き始めました。もう少しすると街中や川べりが、鮮やかな青、紫、ピンクと綺麗な紫陽花で一杯になりますね。  
 紫陽花ではないのですが、犀星は、散歩の途次、よく花屋さんに寄ってお花を買い、自ら活け書斎に飾っていたと言います。      


あじさいならば

あじさいならば
こき藍いろをひろげたり
くちなしならば
白きうなじあげたらむ

名もなき道ばたの
名なしぐさゆえ
ふみしだかれ
春夏すぐれども花は咲かざれ。

               「山ざと集」より
       


                    




       
紫が鮮やかです



    
たくさん咲きました



5月26日


企画展関連講演会

 開催中の企画展関連講演会として、古典の受容と新生―「かげろふの日記遺文」を中心に―と題し金沢大学名誉教授で前館長の上田正行先生にお話しして頂きました。
 『蜻蛉日記』は藤原兼家の妻として、波乱の生涯を送った道綱母が、その半生を綴った王朝小説。それを読み解きながら、犀星の「かげろふの日記遺文」について語られました。
 創作の動機や犀星が書いている王朝小説としての「卒業論文」の意味、また『蜻蛉日記』に書かれている和歌を取り上げ、様々な方向から言及されました。
 「かげろふの日記遺文」の最後、兼家を巡り、二人の女性が争うシーンはドストエフスキー「白痴」が影を落としているのではないかと指摘されました。

 五月晴れの爽やかな午後、古典に親しんだひとときでした。
 上田先生ありがとうございました。

       


                    




       




    
上田正行先生



5月19日

新緑の庭

    
 猫のうた

 猫は時計のかわりになりますか。
 それだのに
 どこの家にも猫がいて
 ぶらぶらあしをよごしてあそんでいる。
 猫の性質は
 人間の性質をみることがうまくて
 やさしい人についてまわる、
 きびしい人にはなつかない、
 いつもねむっていながら
 はんぶん眼をひらいて人を見ている。
 どこの家にも一ぴきいるが、
 猫は時計のかわりになりますか。

              「動物詩集」

 次は、ボクたちだよ……
 お楽しみに!



    
  
庭でくつろぎ中 




4月29日



叡山苔

    


 ひさしぶりの登場です。叡山苔です。
 私は、東京都北区田端の生まれなので、北陸の冬は寒くて厳しいのですが、今年も無事乗り越え復活しました。
 灯籠を囲むように広範囲に伸び、すくすくと成長しました。これから新緑の季節、もっと青々とした姿をお見せできると思います。
 お楽しみに。

 

       


    灯籠の下の叡山苔



    
   日を浴びて育っています   


  
 




 
4月10日



春の犀川

    


  犀川

 うつくしき川は流れたり
 そのほとりに我は住みぬ
 春は春、なつはなつの
 花つける堤に座りて
 こまやけき本のなさけと愛とを知りぬ
 いまもその川ながれ
 美しき微風ととも
 蒼き波たたへたり

    
               「抒情小曲集」
 

       


       



    
 犀川大橋から見た桜橋   


  
犀川大橋から見た新橋 




3月24日




    


 杏が咲きました。3月になって、雪が降り厳しい寒さの日が続いたので、昨年と比べると一週間ほど遅いでしょうか。犀川べりでは、ヒメリュウキンカと水仙と椿と梅が咲いています。そこに杏も仲間入りです。
 今年も、記念館の杏が犀川べりの杏や犀星が育ったお寺雨宝院の杏よりも一足早い開花です。記念館の杏は、まだ若く成長途中ですからね。来週には見ごろを迎えそうです。

あんずの香の庭深いふるさと
 

       


       たくさん花が咲きました



    
   蕾から   


  
 




3月23日



犀星忌

   朗読会「唐笛」~雅楽の調べとともに~   


 今年の犀星忌は、開催中の企画展に因み、王朝小説「唐笛」の朗読会です。そして雅楽とのコラボレーションです。
 小島さんが平安時代の貴族の普段着である狩衣を、福西さんは楽人が着用する海松で演奏して下さいました。
 笙の独奏で始まります。慰霊の場でも用いられる冬の調子、盤渉調々子(ばんしきちょうのちょうし)です。澄んだ音色にあたりは厳かな雰囲気になりました。
 福西さんによる雅楽器の説明後、よく知られている盤渉調の越殿楽(えてんらく)が演奏され、押野さんの朗読です。何時も以上の熱演に皆さん作品の世界に引き込まれます。
 そして、春の調子とも言われている明るい曲、双調 酒胡子(そうじょう しゅこうし)で締めくくられます。
 参加された方々は、平安朝時代にタイムスリップされたのではないでしょうか。

 当日、午前中は結構雨が降っていましたが、犀星忌が始まる頃には止みました。
 犀星も愛でていた雨宝院の杏は、濃いピンク色の蕾を沢山つけていました。
 

       


       龍笛 福西多佳子氏(左)



    
   笙 小島篤美氏   


  
  押野市男氏




    
3月22日



九重塔

 元旦の地震で割れてしまった宝珠の修復が出来上がり、今日設置されました。
 中に芯を入れ補強もされ、以前よりも丈夫になりました。職人さんが一人で重い宝珠を持ち、梯子段をひょいひょいと登りあっという間に設置されました。
犀星さんが愛した九重塔。これで犀星さんもホッとした事でしょう。

       




       
   とても丁寧に作業をしていただきました



       


    




1月25日



新年のご挨拶

 令和6(2024)年が明けました。
 今年が明けたばかりの1月1日、北陸は能登半島地震に襲われ、奥能登を中心に大きな被害が出ました。
 今も多くの方が避難先で不安な毎日を送られています。
 被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 1月4日のこの通信にありますように、当館では庭の九重の塔の宝珠(犀星の庭にあった灯籠)が落ちて割れるという被害が出ました。
 幸い館内には大きな損傷はなく、6日から通常通り開館しております。 
 3月からは犀星の王朝物に焦点を当てた企画展を開く予定です。多くの方にお越しいただければ幸いです。

 2021年3月の犀星忌での和合亮一氏の講演をYou
Tubeで改めて視てみました。
 被災6日目から書かれた『詩の礫』の朗読に胸が揺すぶられます。東日本大震災後10年の節目での講演でした。
 和合氏は、犀星の言葉が力になったと語っておられました。
 〈ふるさと〉、〈言葉〉、〈自然〉、〈魂〉…福島の地で被災からの時間を歩まれてきた和合氏の力強い言葉に励まされます。

                館長 水洞 幸夫

       

       

記念館に咲くお花たちです


       


    



   
1月19日
冷かや山茶花こぼる庭の石

            犀星

 





       






1月6日
ひよどり

 本日より開館致しました。
 最初のお客様は、ひよどり。水浴びされていました。
 北陸地方は明日から冷えこみます。
 お大事にお過ごしください。





       
羽根をきれいに整えているようです





2024年1月4日



お正月

 1月1日に石川県能登地方を中心とした地震がありました。
 能登地方の被害は甚大です。被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げます。
 金沢市は震度5強で、激しく揺れましたが記念館は無事でした。ただ、お庭の九重塔(犀星の家の庭にあった灯篭)の宝珠が落ちて割れてしまいました。
 そんな中でも侘助が綺麗に咲きました。
 4日、5日は安全及び設備機器等の確認のため休館致します。
 今年もよろしくお願い致します。

       

       少しでもうれしい話題を



       


   どことなく物足りない… 




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室生犀星記念館

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