活動内容

過去の展覧会


2020年

企画展  「也風流庵レターⅡ」

令和2年12月18日(金)~令和3年4月18日(日)
「也風流(やふうりゅう)」とは、「風流ならざる処(ところ)もまた風流」という禅語に 由来することばです。

鈴木大拙(1870-1966)は、自らの書斎を「也風流庵(やふうりゅうあん)」と名付け、著作の序文や手紙に自身の名前とあわせて書いています。 2017年度に開催した企画展の継続展にあたる当展は、大拙が「也風流庵」で認めた直筆手紙を中心に展示、大拙のふだんの姿をお伝えしたいと考えています。

「也風流庵」とは特定の場所をいうわけではありませんが、大拙が存在するその書斎であったといえるでしょう。 そして、当館もまた也風流庵のひとつであると考えています。 企画展名には、「大拙からの手紙」という意味と、「大拙館から来館者がお送りする手紙」というふたつのメッセージを込めています。

また、コロナ禍においてご家族や友人と直接会う機会が失われていく中、当館へお越しになることをきっかけに、近しい方へ手紙を書くこと、手紙を送ることをあわせて提案します。

東慶寺特別展  ―The Moon in Water―

令和2年10月1日(木)~令和2年12月13日(日)
仏教哲学者・鈴木大拙(だいせつ)(本名・貞(てい)太郎(たろう)1870-1966)は鎌倉に深い縁を持っています。
「大拙」以前の青年時代・鈴木貞太郎は、鎌倉・円覚寺にて参禅していましたが、 やがて、釈宗(しゃくそう)演(えん)(1860-1919福井高浜出身)に師事します。宗演こそ、貞太郎に 「大拙」の名を授け、そして海外渡航へと導くなど、D. T. Suzuki( 鈴木大拙 )の 人生に多大な影響を与えた人物です。
宗演は、のちに東慶寺住職をつとめます。晩年の大拙は、師・宗演への報恩を込めて、東慶寺裏山に研究機関であり住居でもあった松ケ岡文庫を設立しました。 現在、大拙は親友・西田幾多郎、同郷の実業家・安宅弥吉をはじめ、縁の深い人たちが寄り添う東慶寺墓地にて眠っています。
鈴木大拙・生誕150年の本年、東慶寺所蔵の大拙に関する作品・資料15点を、 大拙の生誕地そばに立つ、当館にて特別展示します。

企画展  「The Words by DAISETZ ―スーッとやるんだ―」

令和2年7月22日(水)~令和2年9月27日(日)
 当館は、開館以来「鈴木大拙のことば」(日本語・英語セット)を常時3つずつ取り上げ、「思索空間」入口に設置し、 約半年ごとに更新してきました。現在45種に至っています。
当展は、過去に取り上げた「ことば」を改めて紹介するとともに、これからも伝えるべき大拙の姿に着目します。

企画展 「2020・春 大拙と語る」

令和2年4月29日(水)~令和2年7月19日(日)
臨時休館のため、6月2日(火)より開始
 金沢生まれの仏教哲学者・鈴木大拙(本名・貞太郎1870-1966)は、日本・東洋の文化や考え方を西洋世界へひろく伝えたことで知られています。
 当展は、大拙の足跡や考えを体感できる「いまに生きるもの」を取り上げ、大拙をより身近に感じることができる視点から構成します。

企画展 「苦捨の人―自安居士」

令和2年1月24日(金)~令和2年4月26日(日)
臨時休館のため、4月10日(金)で終了いたしました。
 なぜ大拙を支え続けたのか

 鈴木大拙の同郷の実業家・安宅彌吉(あたか やきち ・居士号「自安(じあん)」1873‐1949)。
 彌吉は、計り知れないほど惜しみなく、若き貞太郎時代から大拙の仕事を援助しました。
 英文刊行物の費用を多く負担し続けた彌吉は、大拙を世界的な仏教哲学者D.T.Suzukiへとならしめた人物といえるでしょう。

 「喜捨」ではなく「苦捨」をして大拙を支え続けたという彌吉。
 当展は、たんなる経済的な支援者/被支援者を越えた「安宅彌吉と鈴木大拙」のつながりに着目します。